高地で祈る「海難よけ」、竜王神社で春の大祭 西予
愛媛県西予市野村町大野ケ原の竜王神社で18日、春の大祭があった。標高約1200メートルの四国カルストにありながら「海難よけ」に御利益があるとされる神様のもとに、地元だけでなく高知県や南予の海岸部などからも大勢の参拝客が訪れた。
市と神社によると、四国カルストの石灰岩は約3億年前に海中で形成され、大地の変動によって約200万年前に現在の標高まで押し上げられたため、海難よけの由来の一つになったという。神社裏にある小松ケ池では、土佐の悪徳商人の不正を憂えたその娘が投身し、竜神になった伝説も残っている。
18日は好天に恵まれ、過ごしやすい陽気の中、餅まきなどでにぎわった。池には「竜神の好物」とされる生卵が供えられ、訪れた人は竜の像の口からわき出る水を飲んでいた。